アパートの一室に囚われた10代少女 “監禁仲間”から去り際に託された「お守り」に入っていた驚愕のモノ【川奈まり子の百物語】
ロケットの中には……
独りになったミミさんは、A子から貰ったロケットペンダントをしげしげと観察した。
銀色の鎖に繋がれたペンダントの本体は立体的で、小さな卵のような形をしており、開閉できる蓋が付いていた。
蓋を開けてみたところ、中には乳白色の――。
「人間の歯が2本入っていました」
門歯と犬歯のようだった。間違いなくA子の歯であろう。
乳歯ではなく、永久歯で、根もとから抜けていた。
黒ずんだ汚れがこびりついており、鼻に近づけて嗅いでみたら鉄臭かった。
乾いた血だ。無理に引き抜かれたのかもしれないと想像するとゾッとした。
不気味に感じたけれど、ミミさんはA子の歯を再び中にしまうと、鎖を首に掛けてペンダントを服の中に隠した。
A子の「お守りになる」という言葉を信じることにしたのだ。
そのとき、何処からともなく大きな音が聞こえてきた。
パン!
一本締めをするときのよう、両手の掌を打ち合わせたときに立つ、乾いた破裂音だった。
音の原因は辺りには見当たらず、不思議だった。
ほどなく帰宅した男は疲労困憊していて、すぐに寝入った。
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10代のミミさんが体験した監禁生活。そこで出会った少女から渡された、人の歯が入ったロケットペンダント。【記事後編】では、ミミさんのその後に迫る。
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