参院自民がN党と会派結成「立花氏、ガーシー氏、ポスター枠販売、2馬力選挙…全て認めるということか」「高市氏は説明すべき」元テレ朝法務部長

国内 政治

  • ブックマーク

 自民党が「NHKから国民を守る党」(以下「N国党」)の齊藤健一郎参議院議員と新たに参院会派を結成すると発表した。元テレビ朝日法務部長・西脇亨輔弁護士は「高市早苗総裁はNHK党のこれまでの問題行動をどう捉えているか、国民にしっかり説明すべきだ」と指摘する。

 ***

N国党唯一の国会議員と

 2025年10月15日。この日のニュースでは、自民党と日本維新の会が政策協議開始で一致したことが大きく報じられた。しかし数年後に振り返ったとき、日本政治の分岐点と指摘されるのは同じ日に発表された次のニュースではないか。

「自民党、『NHKから国民を守る党』議員と参院会派を結成」

 参院自民党とN国党唯一の国会議員である齊藤健一郎参院議員が合流し参院に新たな会派を作ったのだ。その結果、参議院から「自由民主党」という会派名は消滅し、齊藤議員と全ての自民党参院議員は「自由民主党・無所属の会」を名乗ることになった。

 同じ会派で行動するということは政治理念や価値観を共有していることを意味するのが一般的だ。N国党をめぐってはこれまで様々な問題が指摘されてきたが、それらを自民党は是認するということなのか。

自殺に追い込まれた元兵庫県議

 昨年の兵庫県知事選で、N国党・立花孝志党首は斎藤元彦知事に関する問題の告発者について真偽不明の情報を発信。県百条委員会で斎藤知事の問題を調査した自民党の兵庫県議の自宅兼事務所前では「出てこい」「あまり脅しても自死されたら困るのでこれくらいにしておきますけれども」などと演説し、脅迫などの容疑で被害届が出された。

 また一連の問題を追及してきた竹内英明元県議が知事選後に命を絶つと、「竹内元県会議員、どうも明日逮捕される予定だったそうです」などと発信。当時の県警本部長に「事実無根」と否定する事態にもなった。

 N国党の選挙のやり方を巡っては、昨年の東京都知事選でポスターの掲示場の枠を事実上「販売」、候補者と無関係のポスターが大量に貼りだされたことも問題となった。これを受けて今年2月公職選挙法が改正され選挙ポスターに「品位を損なう内容を記載してはならない」という規定を新設、付則にはSNSでの誹謗中傷や「2馬力選挙」への対策が今後の検討課題として盛り込まれた。もちろん自民党もこの公選法改正に賛成している。

次ページ:元々はガーシー氏の議席だった

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。