5回もメジャー・デビューした歌心りえ、長い“下積み時代”経て30年越しにブレイク! 50代で全国ホールツアー開催までの「軌跡」と「奇跡」
Septemberではメンバーの入れ替わりや方向性の違いを経験
次に、第5位に「木蘭の涙」、第9位に「蕾」、そして第11位に「シクラメンのかほり」と、’00年代にSeptemberとして活動していた時期の楽曲がランクイン。いずれも男性アーティストの花をテーマとした楽曲のカバーが人気となっている。また同テーマでは、第27位にTHE BLUE HEARTSの「情熱の薔薇」も清楚な女性ボーカルでカバーされており、オリジナルとはひと味もふた味も異なる出来が新鮮で面白い。そもそも、Septemberはどういった経緯で結成されたのだろうか。
「’01年ごろ、ピアノ&ボーカルのQoonieにライブのサポートなどをしてもらっていた時期があり、2人で韓国ドラマの『冬のソナタ』を観て、“音楽がすごくきれいだね”と感動し、どうにか日本語でもカバーできないかと考えていたんです。それで私とQoonieに加えて、もうひとつ楽器を加えたいと思って、低音を支えてくれそうな、人間の声にも近いチェロのメンバーも入ってもらい、3人組でデビューしたんです」
Septemberでは、前述の「冬のソナタ~最初から今まで~」(Spotify16位)や、映画『私の頭の中の消しゴム』のテーマ曲の日本語バージョン「A moment to remember」(同18位)などが話題になったが、
「Septemberは、何度かチェロのメンバーが変わっていったり、私とQoonieのあいだで歌いたい世界観が少し変化していたこともあり、活動を見直そうと。でも、久しぶりにQoonieがライブをした時、チェロのmomoちゃんがサポートで参加していて、彼女のほうから“もう一度Septemberをやりませんか?”と言ってくれて。さらに、以前在籍したレーベルの方から20周年のベスト盤を作ろうと言われ、何曲かレコーディングしました。いろいろと過去がつながっているんですよ!」
なお、ストリーミングサービスでは、検索されやすいように、SeptemberやLetit goなどの楽曲にも“歌心りえ”というアーティスト名が併記される。これも、過去の作品がより聴かれるようになった一因だ。
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