「パソコンを打つだけで手に激痛が…」 「高市早苗」新総裁が苦しめられた「関節リウマチ」 本人が明かしていた「車イスも覚悟」の過酷すぎる闘病

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 自民党初の女性総裁に選出された高市早苗氏(64)は、10月7日、Xを更新。その日、ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文・大阪大特任教授の業績を讃えた。坂口教授の受賞理由は、過剰な免疫反応を抑える「制御T細胞」を発見したことだが、高市氏は、

〈免疫に関する研究を続けてこられ、更年期の女性が罹りやすい関節リウマチなどの患者を多く救って下さった〉

 とその功績を称賛。そして、それに続けて、

〈私は、大阪大学発のお薬のお陰で元気になりましたよ〉

 と気になる言葉を記している。

 実はそれほど知られていないが、高市新総裁は、更年期障害に悩まされ、15年ほど前からは、同症状の女性が罹患しやすい免疫異常による病「関節リウマチ」に苦しめられた過去がある。この総裁選での出馬会見でもそのことに触れ、関節を一つ失い、人工関節までつけるようになったことを明かしているのだ。

 その間、彼女は、政調会長や総務相などの要職を歴任。多忙の身での闘病は、過酷を極めたことであろう。

「週刊新潮」では、闘病中の2013年、本人にインタビューし、激痛の苦しみについて自ら明かしてもらっている。以下、それを再録し、彼女が打ち勝った“闘い”の様子を詳らかにしてみよう。
(「週刊新潮」2013年5月2・9日号記事の再録です)

 ***

総務会も欠席

「(2013年)3月5日、党の総務会を欠席してしまいました」

 こう告白するのは、高市氏ご本人だ。

「総務会長の野田聖子さんと政策で揉めたせいで欠席したなどと報じられましたが、実は高熱でした。その2日前に、1000人以上の方と握手した後、うっかり手を洗わずに手掴みでおにぎりを食べたのが原因かも。風邪を引いている方が多い会場でしたので」

 免疫抑制剤を服用し、菌に弱い体質となっているため、頻繁にうがいと手洗いをしなければ、体調を崩してしまうのだという。一体如何なる病気なのか。

特効薬はない

「私が罹っているのは関節リウマチです。夜は手足の関節にモーラステープという鎮痛消炎薬を貼ってから寝て、朝は早めに起き、お風呂に入って手指の強張(こわば)りをほぐしています。そうしないと、早朝の会議でメモを取れないものですから」

 発熱や倦怠感を伴う膠原病の代表的な症状である関節リウマチについて、現役医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が解説する。

「免疫異常によって関節痛が起こり、滑膜細胞が破壊されて関節が徐々に変形していく。また血の巡りが悪くなり、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす可能性もあります。患者は全国に70万人から100万人いると言われ、30代から60代の女性が発症しやすい。しかし、発病の理由はよく分かっていません」

 薬で病状の進行が止まり、改善することもあるが、「特効薬」はないとされ、(2013年4月)1日に施行された「障害者総合支援法」のサービス対象に加えられた。

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