スープ鍋に人間の頭部…香港モデル「バラバラ殺人事件」が「お化け屋敷」に 有名テーマパークが“不謹慎すぎる展示”を即撤回
日本におけるハロウィンの形骸化は今更の話だが、実は香港も同じ。若者はお化けメイクや仮装で街に繰り出し、期間限定の「鬼屋(お化け屋敷)」も盛況だ。中でも老舗テーマパーク「オーシャンパーク(香港海洋公園)」のお化け屋敷は毎年の話題だが、今年は「香港の深い傷」を思い出させる“不謹慎な内容”で一部変更を余儀なくされた。
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鍋の中に人間の首が
香港島の南に位置するオーシャンパークは、広大な敷地を生かした「ハロウィンフェスト」を2000年から開催している。今年もすでに開幕しており、目玉となる6軒のお化け屋敷は10月10日のオープン予定だ。いずれも館内にお化け役のスタッフが配置され、さまざまな演出と“人力”で来場者を怖がらせるというお馴染みのスタイルである。
9月26日に地元メディアへの先行公開が行われ、例年通りなら今頃は「今年も最恐!」といった紹介記事が注目されるはずだった。だが、メディアが注目したのはお化け屋敷の怖さではなかった。彼らが問題視したのは、6軒のうち殺人事件をモチーフにした「港詭奇案(香港怪奇事件)」、その1コーナーに出現した“記憶に新しすぎる台所”だった。
台所に置かれているのはスープ鍋とニンジン、みじん切りにされた“何かの肉”が載った血染めのまな板。乱れた髪の女性スタッフがスープ鍋の蓋を開けると、中には“人間の首”が入っている。そして女性はそれを持ち上げ、「人参と青大根のスープを飲むかい?」「財産を乗っ取ろうとしているの?」と来場者に問いかけるという。
鍋で煮込まれていた遺体
この要素だけで香港が嫌でも思い出すのは、2023年2月、郊外にある民家でバラバラ遺体が見つかった事件だ。被害者は中国内地の富裕層令嬢で、モデル兼インフルエンサーの蔡天鳳(アビー・チョイ、当時28)さん。当時の「デイリー新潮」は、現地ジャーナリストの話としてこう伝えている。
「当初は1階の冷蔵庫内から脚のみが見つかり、その後、同じ民家内にあった寸胴型のスープ鍋から、アビーさんの頭部と肋骨数本が発見された。現場からは他にも、遺体を“解体”した際に使用したと見られる電動ノコギリや食肉スライサー、レインコート、手袋、マスクなどが押収されています」
警察が発見したスープ鍋には、頭部と肋骨以外にもひき肉とニンジン、青大根が入っていた。別の小さな鍋にもスープが入っており、おそらく遺体はすでに煮込まれた後だったとみられている。その後、アビーさんに“寄生”していた元夫とその家族を含む計7人が逮捕され、そのうち元夫の父親が元警察官という事実も世間に衝撃を与えた。
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