「SIAM SHADE」ギタリストがメンバー4名を提訴 「シャムシェイド」名での活動と「1/3の純情な感情」を含む楽曲の演奏差し止めを求める 背景には7年にわたるメンバー間の訴訟トラブルが
唯一無二のバンド
DAITAは言う。
「先の訴訟中から、いずれ4人がこうした行動に出るのではないかという予感がしていました。そこで、和解に向けてのやり取りをする中で、私への相談なしにSIAM SHADEの名称で活動することは控えてほしいと申し入れ、先方も同意する姿勢を見せていました。しかし、彼らの行動を見ると、それは守られそうにありません。そこで動きを起こさなくてはならないと決意しました」
SIAM SHADEが結成されたのは1993年だが、
「メンバー3名が別のバンド名で活動しているところに私が入り、そこからSIAM SHADEという名がスタートしています。その後、もう一人が加入してデビューが決まった。ですから、我々は、この5人のバンドであるということをとりわけ大切にし、ファンの前でも“5人でSIAM SHADE。それ以外はありえない”と言い続けてきました。私は結成当初から、SIAM SHADEは唯一無二のバンドだと確信していました。それは歌や楽曲だけではなく、演奏力、アレンジも一流を目指し、凄みのあるものだと思っているからです。ファンの方々もそれをよくわかってくださっていました。だから、解散した後も私は、自分のソロのライブでは、SIAM SHADEの曲は極力演奏しないようにしてきました。演奏するなら、5人が揃った時だ、と。オリジナルメンバーの5名が揃わなければ、SIAM SHADEの演奏は慎むべきだと。それでなければ、ファンに対する裏切りに当たると思っていたのです」
さらには、彼らの動きは、自分自身の名誉も汚す行為とも受け止めているという。
「メンバーが1:4に分かれ、『4』の側が新たにメンバーを入れて再出発する。もしそうなれば、私が不正を働いて追い出されてしまったように見える。しかし、先の裁判でも、そうしたことは一切、認められなかった。彼らの言動は、自分を誹謗し、無き者にしようとしているように感じました。トラブルを詳らかにするのはファンの皆様には心苦しいことなのですが、ここできちんと真相をお話しすることもファンの皆様への責任を果たすことのひとつになると思っています」
徹底的に戦い続けると述べるDAITA。しかし、そもそも彼らはなぜ1:4に分かれてしまったのか。それを理解するには、彼らの解散の時点まで時計の針を巻き戻さなくてはならない。【後編】では、DAITAが初めて解散の真相を明かす。



