「定年は30代」「34才で長老」結婚退職が“常識”だった時代 松本清張が見抜いていた昭和企業の“女性使い捨て”構造

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「女性の定年は20~30代。結婚したら専業主婦になること」社会全体がそう推奨していた時代に、松本清張は独身のまま働き続ける女性会社員=オールドミスを描いた。

 彼女たちの置かれた状況は、そのまま当時の企業を批判するものとも読める。女性が企業で定年まで働ける道はどうやってできてきたのか。酒井順子さんの新刊『松本清張の女たち』より、一部抜粋してお届けしよう。

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 松本清張作品には社会で働く女性が数多く登場するが、彼女たちがどのような仕事に就いているかを大別すると、
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