中学受験「魔の月」で増える親子間の軋轢 小6「9月の志望校判定」でまだ焦るべきではない理由

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「勝負の夏」を越え、いよいよ佳境を迎える中学受験。これからの時期、受験生の子を持つ親の頭を悩ませるのは各塾で頻度が増す模擬試験だ。思うように成績が伸びない子どもに焦りがちな秋口から11月にかけては “魔の月”とも呼ばれ、親子ともに心身を追い詰められる。中学受験カウンセラーの安浪京子氏に、受験家庭を脅かす“魔の月”を乗り切る心構えを聞いた。

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 夏休みが終わると秋にかけて、各塾で模試の頻度が増加します。これらの模試では志望校の判定がありありと示されるので、思うように結果の出なかったご家族からすれば激しいプレッシャーになります。

 加えて、6年生になると学校行事の要職につくことが多く、イベントごとに駆り出されることが増える。ただでさえこの時期は中学受験の勉強で忙しいのに学校での貴重な休み時間が行事ごとの準備などで潰れて、子どもたちの心身にストレスが溜まりやすくなる時期でもあるのです。

 成績が伸び悩むと親御さんは焦ってあれもこれもと子どもに課題を与えようとします。けれど、子どもも塾と学校の二足のわらじで疲れ切っている。心身が疲れ切った状態で問題が解けるはずもありません。

 課題を解かせようとしても解かない子どもに親はイライラして「もっと集中しろ」「早くご飯食べて勉強しろ」といって急かす。子どもは疲れているし勉強に思うように気持ちが向かわず「うるさい」といって反抗する。こうして親子間の軋轢が高まり、この時期に中学受験を諦めてしまうご家庭も少なからずあります。

 秋にかけては、「過去問が解けない」「志望校判定が悪い」とつい親子ともに焦りがちですが、過剰に子どもを追い詰めてしまっては元も子もありません。そもそも、9月~10月のこの時期は過去問が解けなくて当たり前だということを知らない親御さんがあまりに多い。

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