中学受験「魔の月」で増える親子間の軋轢 小6「9月の志望校判定」でまだ焦るべきではない理由

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中学受験は努力が報われるとは限らない

 とはいえ、小学6年生の秋からは焦らず冷静に現実を見ないといけません。

 もしも子どもが受験をやめると言ったらやめる、逆にまだ頑張りたいというのであればどれくらいなら頑張れるのか見極めることが大切です。受験科目4科目をやっているところを2科目に減らすのか、志望校のレベルをグッと下げるのか、毎日1時間だけ頑張れるならその時間で何をやるのかといった具合です。

 受験まで3~4ヶ月ほどあるとまだ時間があると思って網羅的に勉強をしがちですが、秋ごろにはすでに選択と集中を済ませておくべきでしょう。例えば、「場合の数」が苦手で志望校の科目に無いのであれば切り捨てるといった判断も頭においていいと思います。

 中学受験は努力が報われるとは限りません。小学生は可塑性がある時期ゆえに、急に成績が伸びたり伸び悩んだりして、運によるところが大きい。“努力は必ず報われる”は中学受験が上手くいった勝者の論理であって、誰もが当てはまるわけではありません。

 先の入試当日に布団から出られなくなった子どもがそうですが、合格するかしないかにかかわらず、志望校の門をくぐることは決して簡単なことではない。志望校の門にたどり着かずに心が折れてしまう子どももいます。それでも志望校を目指すのであれば、割り切りも含めて時に親子ともに厳しい判断を下すことも大切なのではないかと思います。

デイリー新潮編集部

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