妻と前夫の「離婚理由」が聞いていた話とぜんぜん違った…娘の習い事めぐり“裏の顔”も明るみに 46歳夫が下した結論は

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どうして親権が美知代さんに

 自宅に男を引っ張り込んでいたところを前夫が見てしまったのが、離婚の決定的理由だった。そのとき美知代さんは4歳の娘を部屋に押し込め、ドアが中から開かないよう重いダンベルを4つも置いていたのだという。

「虐待に近いですよね。それなのにどうして親権が美知代にあるのか尋ねたら、当時、彼は親権をとろうと裁判も辞さない覚悟だった。だけど結局、裁判が長引くと娘の精神衛生上もよろしくない、美知代の母親が『今後は私がきちんと監督する』と言ったので娘のために手を引いたのだと。ところが美知代の母親は離婚成立後、急病で亡くなったそうです」

 美知代さんの裏の顔を知って、啓輔さんはどうしたらいいかわからなくなった。娘だって部屋に押し込められたときのことは覚えているのではないか。だが前夫によれば、「なぜか娘はそのときのことを記憶していない」のだそうだ。それはおそらく本能的に脳の奥深くに記憶を封印してしまったのだろう。いつかは出てくる感情に違いない。

ピアノはやめよう、と娘に言うと…

「やっぱりピアノはやめさせよう。そう思って娘を説得しました。友だちと遊んだり、これから中学に行ったら好きな部活をしたりしたほうがいいんじゃないかと。今しかできないことがあるよと。時間がかかったけど、毎日、そういう話をしていたら、『おかあさんががっかりしない?』と言い出した。きみの人生なんだから自分のやりたいことをやらないと後悔する、誰にも遠慮してはいけないと繰り返し伝えました」

 啓ちゃんのことを信じていいのかな、と娘がポツリと言った。娘の瞳の奥で不安そうな光が揺れていた。啓輔さんは娘の手をしっかり握り、オレがきみを守ると断言した。

「本当は誰にお金を出してもらうつもりだったんだと美知代に尋ねました。美知代は『まさか前夫のところに行くとはね』と苦笑した。僕の思っている美知代とは違う、ふてぶてしい表情だった。それが怖かったですね」

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