「夏は降圧剤を減らすチャンス」「理想の血圧は…」 高齢者と血圧の「新常識」 最新研究を紹介
理想の最大血圧値は?
最適解を求めて模索する現場の医師と、日々アップデートされる情報に翻弄される患者たち。
日本高血圧学会においても、00年に最初のガイドラインを発表して以降、策定は今年で6回目となる。14年時には75歳以上の降圧目標値を現在より20ミリHgも高い「150未満」と定めていた。
目まぐるしく変わる基準値の行方について、
「今回の変更を機に、血圧を正しく管理する意識が広まれば、脳卒中の発症数は今の半分以下になると考えられます。ただ130でもまだ高いとする意見も根強く、“100~120の間が理想の最大血圧値”とする指摘もあります。個人的には115前後がベストな目標値ではないかと思っていますが、今後の研究結果も踏まえ、将来さらなる改訂が行われる可能性は十分にあります」(前出の苅尾氏)
健康長寿を目指すなら、血圧の「新常識」を理解する必要がある。
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