【特別読物】「救うこと、救われること」(9) 吉本ばななさん

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 吉本ばななさんは、1987年に『キッチン』で鮮烈なデビューをしました。作家としての目覚めは早く、5歳から物語を書いてきました。一作書き終えてはまた書くのです。最初は自分のためだったのですが、あるときから人のためにと変わってきたといいます。

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 5歳の頃から作家になろうと思っていました。7歳上の姉(漫画家でエッセイストのハルノ宵子さん)は絵がうまくて、幼い私から見ても才能を感じました。絵では姉にかなわないから、じゃ、私は文章かな、と。...

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