なぜ日本兵はオランダ兵に「目の敵」にされたのか? 第二次世界大戦後の「南方抑留」で日本人が味わった地獄

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 太平洋戦争で日本軍が交戦した相手と言えば、もっぱらアメリカ軍とイギリス軍が想起されがちであるが、じつは開戦当初、当時インドネシアを植民地化していたオランダ軍(蘭印軍)とも戦い、これを降伏に追い込んでいる。

 日本軍は多くのオランダ人を捕虜として現地で抑留するが、日本が敗戦すると、一転して日本人がオランダ人に抑留される立場となった。はたして、反日感情に駆られたオランダ人に、日本人はどのような扱いを受けたのだろうか。

 日本軍人らの貴重な日記類を読み解き、南方抑留の歴史的背景と過酷な実態を明らかにした『南方抑留 日本軍兵士、もう一つの悲劇』(林英一著、新潮選書)から、一部を再編集して紹介する。...

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