「しがみついているようには見られたくないけど…」 石破首相の“居直り”は選挙前から既定路線だった
「ストレスがピークに達している」
有権者は参議院議員選挙で石破茂首相（68）に明確なNOを突き付けた。自民党内からの退陣圧力も高まっているが、首相は日米関税交渉の合意事項の確実な実行が重要だとして、改めて続投に意欲を示している。
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【実際の写真】「今すぐ帰りたい」とでも言わんばかり… 笑顔の安倍元首相をバックに“どんよりした表情”を浮かべる石破首相
東京都千代田区の「日本基督教団富士見町教会」は、日本最初のプロテスタント教会「日本基督公会」（現・横浜海岸教会）に源を発する。参院選投開票日の7月20日午前10時半ごろ、その富士見町教会付近の路上に黒塗りの車が横付けされた。降り立ったのは、石破茂首相である。
富士見町教会・主任担当教師の藤盛勇紀牧師が言う。
「これまでも、イースターやクリスマスの礼拝などの機会に、お見えになることはありました。昨年暮れのクリスマス礼拝では、首相になられて初めてということもあり、事前に警察から連絡があって、SPの方もかなり多く同行されていました。しかし、今回は事前の連絡はありませんでした。SPの方の人数も数名といったところです」
半ばお忍びでの突然の訪問だったというのである。荘厳なオルガンの教会音楽が流れるところから礼拝は始まり、主の祈り、賛美歌を経て聖書朗読に至る。
「石破首相は120名余りのほかの礼拝者と一緒に、席の一番後ろで静かに過ごしておられました。当日、朗読したのは旧約聖書の詩篇16篇5節から10節、新約聖書のマタイによる福音書16章の21節から28節です」（同）
石破首相は劣勢が伝えられていた選挙戦の最終盤、周囲に、
「ストレスがピークに達している」
と、漏らしていたという。20時の開票を9時間後に控える中、心の安息を信仰に求めたのか……。
「私が担っていく」
参院選の結果は自公で過半数割れの47議席。自民党単独では39議席で、2007年の第1次安倍晋三政権下での37議席に次ぐ、歴史的大敗である。ところが開票の約30分後、FNNプライムオンラインが石破首相の進退について「続投の方針を確認」と速報。その後、石破首相がNHKの開票速報番組で、国家に対する責任は今後も首相が担っていくのかと問われ、
「私が担っていく」
と述べて、自身の口で続投を宣言したのである。
しかし、その“続投宣言”に前後して自民党候補の落選の報は相次いだのだった。
東京選挙区では現職の武見敬三元厚労相（73）が議席を失った。東北6県のうち、福島を除く5県で自民党候補が敗れたほか、四国（3選挙区）でも全滅。富山で18年ぶりに敗北しただけでなく、大阪でも議席を逃した。同選挙区で自民の公認候補が当選できなかったのは27年前の1998年以来だ。比例区では佐藤正久幹事長代理（64）や山東昭子元参議院議長（83）らが落選の憂き目にあっている。
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