山尾志桜里氏インタビュー「勝ち負けではなく爽快な勝負を見せる必要があった」「もらってばかりだった自分を見つめ直しました」

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どこまでも追ってくる「過去」とどう向き合うか

――選挙中は、映画監督の山田洋司監督からの応援メッセージもありました。中学2年生の時、「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」にご出演されてからの縁だそうで。

「ほんの一瞬しか出ていませんがね(笑)。ただ他にも山田さんが脚本を書かれたドラマなどにも出演させていただいていたのです」

――その頃は、女優を目指していたのですか。

「医者を目指すか、女優を目指すか悩んでいた頃でした。元々は医者になりたかったのですが、小6、中1の頃、ミュージカル『アニー』に出演したことがきっかけで、役者の仕事が面白いと思い始めていて、高校受験が迫る中、揺れていたんですよ。中学生の頃は、東芝日曜芸場などで準主役をやらせてもらったり、松坂慶子さん主役の映画『椿姫』にも出させてもらったりいました」

――結局、その後は検事を経て政界に進まれたわけですが、これからはどうするんですか。

「国政復帰の道はあきらめません。ただ、これからは確かな仲間がいます。次回については、今回のように私一人で決めたわがままを支えてもらうのでなく、仲間の皆さんたちとよく相談した上で決めたいと思います。私、実は今日が51歳の誕生日なんです。支えていただいた皆様のおかげで再び政治家としてスタートラインに立つことができました。この感謝の気持ちを忘れずに、次こそは絶対当選につなげなければなりません。次もまた無所属で挑むか、政党との連携がありうるのか、次の衆院選をどうするかも含めて、仲間の皆さんとよく話し合ってから決めていくつもりです」

 こう語る山尾氏だが、再挑戦の道に依然、大きく立ち塞がるのは、自身が8年前に起こした「不倫スキャンダル」である。そもそも国民民主党からの公認取り消しは、この問題に対して説明責任を果たしていないという批判が噴出したことにあった。

 いつまでも追ってくるであろう、この自身で負った「宿命」とこれからどう向き合うつもりなのか。この問いかけに、山尾氏は少し考えた上でこう答えた。

「自分が政治家として乗り切るために、他の方のプライバシーを傷つけることはしない。先日の記者会見でもお話しした通り、この結論は自問自答を繰り返した上で出したものです。過去の問題に対するご批判に対しては、この方針を貫きます」

 前編【「玉木さんを恨む気持ちは全くありません」山尾志桜里氏がインタビューで明かした「公認騒動中に言い出せなかった本音」】では、どのような思いで公認騒動の渦中を過ごしていたかについて山尾氏に直撃している。

デイリー新潮編集部

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