「教育を受ける機会さえあれば、どんなに貧しくても人は未来を切り開ける」 “あしなが運動”を生み出した玉井義臣さんの信念

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 物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回は7月5日に亡くなった玉井義臣さんを取り上げる。

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 親を失った子供の学びを奨学金で支える「あしなが運動」を生み出し、半世紀以上にわたりけん引してきたのが玉井義臣さんだ。1969年以降、約1100億円を集め、11万人余りの遺児が進学できた。

 交通遺児育英会の第1期生で文部科学大臣などを歴任した下村博文さんは言う。

「9歳の時、父を交通事故で亡くしました。...

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