亡くなったクリエイターの功績を後世に伝えるには…「京アニ放火殺人」から6年で“実名報道”の意味を改めて考える

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事件の風化は確実に進んでいる

 京アニ放火殺人事件の風化は確実に進んでいる。ニュースなどで犠牲者について語られる機会もほとんどなくなり、亡くなったクリエイターの業績が十分に顕彰されているとは言い難い。昨年、事件現場から離れた宇治市の公園に、事件を記憶するための「志を繋ぐ碑」が設置された。ところが、今年6月中に訪れたところ、地面に敷かれた玉砂利が剥がれてまばらになっており、劣化が進んでいたのが残念であった。

 アニメは多くのクリエイターが関わって製作している。最近流行りの生成AIを使って一朝一夕でできるような代物ではないのだ。一本一本の線を引くことにアニメーターは魂を込めているし、京アニにはそういった職人気質のクリエイターが多かったことを忘れてはならない。そんな犠牲者の業績を後世に伝えるためにはどうすべきか。事件発生から6年がたったことを機に、考えていく必要があるだろう。

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