亡くなったクリエイターの功績を後世に伝えるには…「京アニ放火殺人」から6年で“実名報道”の意味を改めて考える

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議論が巻き起こった被害者の“実名報道”の是非

 36人の尊い命が失われた「京都アニメーション放火殺人事件」の発生から、今年7月18日で6年がたった。事件を起こした青葉真司被告の死刑は確定したが、この事件がアニメ業界に与えた影響は極めて大きかった。警備体制を厳重にしたアニメ会社が相次いだうえ、部外者が入り込めないビルに移転したり、なかにはスタジオの住所を明かさなくなったりしたケースまである。

 この事件が発生した直後、大きな議論が巻き起こったのは被害者の“実名報道”の是非であった。ネット世論は“実名報道をするべきではない”という論調に傾き、実名の公表を訴えるマスコミを批判する声が大きかった。...

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