寝室は別、ふれあいも無し。それでも「贈ったネックレス」をつける妻に希望を見ていた…のに 暴露された“真実”と逆ギレ
そしてヤケになり…
「義姉は帰国しても実家には泊まらず、ホテルに滞在していました。そのホテルのバーで飲みながら話を聞かされ、『部屋でもう少し話を聞いて』と言われて部屋に行きました。そして彼女と男女の関係になった。そんなつもりはなかったんですが、この10数年は何だったんだと思うと体中からすべての力が抜けて、ヤケになってしまったんです」
情けなさと怒りをぶつけるように関係を持った。あんなに激しい感情が自分の中にあったことが不思議なほどだった。
「深夜、帰宅すると妻が起きてきた。義姉から聞いたことを伝えると、妻は黙って聞いていました。認めるのかと言うと、『何も言いたくない』と。あげく、『おねえちゃんと関係したでしょ』と逆ギレされました。『おねえちゃんはいつもそうだった。自分のほうがすぐれているからって、私の悪口を友だちに吹き込んで友だちを奪った。勝手に留学して、本当は大学を出たら帰ってくるはずだったのに帰ってこなくて。親のことは私任せで』と切れ切れに文句を言い続けていました。もしかしたら義姉にはめられたのかもしれないと思ったけど、義姉を拒否できなかったのは僕の失態だった」
「私はサレ妻になっちゃったじゃない」
妻は、「あんたのせいで、私はサレ妻になっちゃったじゃない! どうしてくれるのよ」と叫んだ。穣一さんには理解しがたい「キレ方」だった。
「妻は自分で自分に“サレ妻”というレッテルを貼り、それに衝撃を受けていた。考え方がおかしいだろと思ったけど、『おねえちゃんはきっとあなたと寝たって言いふらす。そうすれば私はサレ妻だってバカにされる』と思い込んだみたいです。僕としては、それ以上に妻に男がいたこと、お金の問題などが重要だったんだけど、完全に問題点がすれ違っていて、話すに話せない状態でした」
義姉によれば、「私は妹にそんな競争意識はもっていなかった」というのだが、いつしかふたりの間には誤解による大きな溝ができたらしい。義姉は「あの子は、愛されても愛されても愛されたりないように見えた。だから私はさっさと家を出た」という。
その間のことは穣一さんにはわからない。想像もしようがない。親がいなくなることなど想像もせずに今の年齢になってしまった友里江さんの気持ちを、どう受け止めたらいいのかわからない。
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