「小泉進次郎」農水相を批判して大炎上する人たち…石破内閣の支持率まで上向かせた「小泉劇場」はいつまで続くか
不評だった「バナナのたたき売り」
「野田さんの主張をまとめれば、『生産者にとっての適正価格も考えるべき』になるでしょう。これに小泉さんは『古い備蓄米の価格としては適正』と反論し、さらに『消費者のコメ離れを防ぐ』ことが目的だと理解を求めました。実態はともあれ、Xでも野田さんの“バナナのたたき売り”はかなり不評でした。『コメ高騰にあえぐ消費者の声を無視した暴論』、『(コメの価格が)高くても安くても文句をつける』、『人の行動にケチつけるなんて、簡単だよね』と炎上に近い状態となりました」(同・記者)
玉木、野田の両氏に比べると、良くも悪くも前原氏は目立たなかった。とは言え、ネット上で問題視された発言がないわけではない。
「委員会で前原さんは『5キロ2000円のものを出すんだという決意がやっぱり示されるということが私は大事』と、小泉さんにエールを送る場面もありました。その上で、前原さんは備蓄米が全国に行き渡るのか、転売の恐れはないのかと質問。これに小泉さんは『北海道から沖縄まで同時同量で行き渡ることはない』と答え、転売は対策を検討することを明らかにしました。前原さんの場合は特定の発言が炎上することはありませんでしたが、『コメ高騰に何もしなかった政治家が横から口を出すな』との批判は目立ちました。前原さんの質問は“重箱の隅をつつく”と有権者に受け止められたのでしょう」(同・記者)
橋下徹氏の「アン!ポン!タン!」
そもそも農林水産委員会が開かれた時点で、世論は野党に冷ややかだった。小泉農水相が備蓄米を入札ではなく随意契約で売り渡す方針を明らかにしたのは5月21日。これに野党は「政策として少し偏っている」、「一般競争入札があるべきやり方」などと異論を唱えていた。
世論への影響力が強い橋下徹弁護士は24日に関西ローカルの報道番組に出演。小泉農水相が随意契約を選んだことを「オリンピックの事業なんてほとんど随意契約ですよ」と積極的に擁護した。
その上で橋下氏は「野党も何にも言わずに米の値段下げろ下げろしか言ってなかったのに、ここにきて文句ばかり言って」と批判。さらに野田、前原、玉木3氏の写真を順番に指差しながら「アン!ポン!タン!」と強烈にこき下ろした。
番組での発言をデイリースポーツ(電子版)が記事で報じると(註2)、ネット上では広く拡散。「本当にそう思う」、「野党はせめてどうやって値下げするのか言わないと」といった投稿が殺到した。
5月29日には参議院で農林水産委員会が開かれ、立民の徳永エリ氏(63)は「あと1、2週間待てばコメの価格は5キロ3000円台になった。2000円や1800円にする必要はなかったのではないか」と質問した。
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