「ハイパー・アテンション」から「ディープ・アテンション」へ…“教養”獲得への第一歩は“瞬間的な快楽”からの脱却

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 教養とはすなわち「コンテクスト把握能力」である――。批評家でメディア史研究者の大澤聡氏はそう語る。しかし、問題なのはその能力を鍛える機会が失われていること。ではどうすれば、そうした仕組みを改めて実装することができるのだろうか。キーポイントは「長さへの耐性」である。【大澤聡/批評家】

(全3回の第3回)

「第1回」と「第2回」で言及してきた「コンテクスト把握能力」を手に入れて鍛えあげるための機会がいまは圧倒的に不足しています。コンテクストを欠いても成立するウェルメイドなコンテンツが溢れ、その瞬間その瞬間の快楽を動物的にまったり享受し続けていられる環境がありますから。...

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