メジャー2シーズンで帰国したことに「後悔はある」 日本人大リーガー第1号・村上雅則(81)が語る60年前の渡米と「活躍できる日本人投手」の特徴

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「自分の投球をメジャーで貫徹できた理由は……」

 その思いは、メッツの千賀滉大投手(32)やシカゴ・カブスの今永昇太投手(31)、ドジャースの山本由伸投手(26)の投球を見ると、より強くなると話す。

「特に山本投手は身長が178センチながら、ステップはメジャーの190センチクラスのピッチャーとほぼ同じです。リリースポイントもメジャーの大型投手より30センチほど前に出ており、山本は球速が出ていなくてもバッターにとって打ちにくい球を投げていることを意味します。これを可能にしているのが、彼の安定した下半身。だから四隅に球が決まるなど、コントロールも乱れない」

 村上氏はメンタル面の重要性についても付言する。

「私は別に大記録を打ち立てたわけではありませんが、メジャーで投げていた時に気負いや気後れを感じたことは一切ありませんでした。それが自分の投球を貫徹できた理由の一つと考えています。日本人選手にも“憧れ”の気持ちから、自分の力を魅せる絶好の舞台としてメジャーを捉え直すふてぶてしさを持ってほしい」

 前編【「パールハーバーのような卑劣な奇襲を仕掛けておいて」と暴言 日本人大リーガー第1号・村上雅則(81)が明かす人種差別との戦い】では、村上氏が弱冠20歳という若さでメジャーに挑戦できた理由、現地で受けた人種差別との戦いなどについて語ってもらった。

週刊新潮 2025年5月29日号掲載

特別読物「人種差別、『スキヤキ』で初登板、大谷翔平…日本人大リーガー1号村上雅則氏が語る『61年前のメジャーと今』」より

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