自治会の役員をやると死亡率12%減、「田舎が健康長寿」はウソ… データが明らかにした「健康のための五つの原則」
笑いはストレスホルモンを3割減らす
煩(わずら)わしい面もある人付き合いが、どうして健康長寿に寄与するのかといえば、その要因の一つは「笑い」です。近年、笑うことによる健康効果が注目を集めていて、実際、笑いはストレスホルモンを約3割減らすことが、いくつかの研究を分析した「メタ解析」によって分かっています。また、私どもの疫学研究では、日常生活でほとんど笑わない人は、よく笑う人に比べると3年後に要介護になる可能性が2倍以上という結果が出ています。
笑いは、他者とのコミュニケーションによって生み出されます。つまり、地域のイベントに参加して人と交流し、笑うことが、長野県の健康長寿に関係しているのではないかと考えられるのです。
ちなみに、未婚、離婚、死別を問わず、パートナーのいない男性は、いる男性に比べて笑いの量が2分の1に減るとの調査結果があります。他方、女性はパートナーがいようがいまいが笑いの量は変わらず、また、パートナーではなく友だちと一緒にいる時に最も笑っているという調査結果も出ています。要するに、既婚者を考えた場合、男性は妻に「笑いの機会」を依存しているわけです。
従って、本誌(「週刊新潮」)の読者にも多いであろう既婚男性にとっての健康長寿の秘訣(ひけつ)は、奥さんにできるだけ長生きしてもらうこと、つまり妻を大切にすることにあるのです。
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