「殺人クマ」の胃袋から被害者のタイツが…「秋田八幡平クマ牧場事件」 檻から脱出「ヒグマ6頭」が、2名の老女を襲った惨劇の一部始終

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400キロのヒグマも

 ヒグマの生態に詳しい北海道野生動物研究所所長の門崎允昭氏がいう。

「熊と遭遇した場合、走って逃げてはダメ。“何やってるんだ、お前!”とか何でもいいから話しかけることが大事です。そうすると自分も熊も我に返りますからね。でも、今回は瞬時に襲われたのでしょう」

『シャトゥーンヒグマの森』の著者で、作家の増田俊也氏も話す。

「熊というと“クマのプーさん”のようにおっとりとしたイメージがありますが、極めて身体能力が高い。大きいヒグマだと400キロくらいあるのもいる。車ならワンボックスカーくらいの大きさですよ。襲われたら人間はひとたまりもない」

 そんなヒグマが6頭も塀を乗り越えて“外界”に出た。まさに火急の事態だが、消防隊員は30メートルほど離れた場所から、倒れている被害者に“声が聞こえたら手を挙げて下さい”と叫ぶくらいしかできない。猟友会には、緊急救助隊が約20名いる。全員に招集がかかった。

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【後編】では、猟友会によってヒグマ6頭が射殺されるまでの、決死の攻防を詳述する。

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