「“男のメンツ”が邪魔して孤独に…」 認知症グレーゾーンの見分け方とは 「約40%が5年以内に認知症に」

ドクター新潮 ライフ

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 死ぬまでボケたくはないものの、もの忘れが進んでいる気がする。忍び寄る認知症の恐怖……。とはいえ、自分はまだ大丈夫なのか否かを、しっかりと把握しなければ何も始まらない。ボケの入り口である「認知症グレーゾーン」の見分け方を、認知症専門医・朝田隆氏が解説。

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 私は認知症になりかかっているのではないか、もしかしたら自分はもうボケ始めているのではないか―。

 人生100年時代において、いかにして認知症にならずに晩年を過ごすかということが大きな健康課題となり、多くの人が「自分はまだ大丈夫だろうか」と気にかけていることと思います。そのため、ちょっとしたもの忘れをしても、「すでに認知症のとば口に立っているのではないか」と不安になってしまう。

 実際、もしあなたが、完全に認知症になったわけではないものの、このまま放っておくと認知症になる「認知症グレーゾーン」の状況に置かれているとすれば、何らかの対策を取った方がよいでしょう。なぜなら、医学的には「軽度認知障害(MCI)」と呼ばれる認知症グレーゾーンの人でも、4人に1人は健常な脳の状態にUターンすることができるからです。

 一方、加齢に伴い記憶力などが低下するのはごく自然な現象であって、過度におびえる必要はありません。

 いずれにしても、いまの自分の認知機能がどのような段階にあるのかを知っておくことに損はないでしょう。

 これから、認知症グレーゾーンなのか、それとも単なる老化なのかを見分けるチェック法をご紹介するので、認知症を「正しく恐れる」ためにぜひ役立てていただければと思います。

グレーゾーンの段階での予防・治療

〈こう話すのは、認知症の基礎研究と臨床に携わる、脳機能画像診断の第一人者である朝田隆医師だ。

 筑波大学名誉教授で、東京科学大学客員教授でもある朝田医師は、認知症専門医としてメモリークリニックお茶の水を開院し、認知症グレーゾーンの段階での予防・治療の必要性を訴えてきた。

 年を取れば記憶力は衰えるものだ。「あの人の名前が思い出せない」「いま何をしようとしていたんだっけ?」……。中高年であれば誰もが経験する「あるある」だが、これは約450万人いるとされる認知症グレーゾーンの危険信号なのだろうか、それとも――。

 朝田医師が詳しく解説する。〉

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