元子役スター・間下このみに“子ども連れ去り”離婚訴訟 夫は「事実もないのに『浮気野郎』とののしられ、暴行された」

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皆が幸せとなる枠組みを

 共同親権導入の民法改正手続きが進む中、それに懸念を示す動きも見られる。

「#STOP共同親権」と銘打ったオンライン署名が支持を集めたり、慎重派の国会議員が勉強会を開いたりしている。

 だが考えてもみてほしい。このみさんの夫のように、暴力の被害者である親が親権を奪われるという現状もあるのだ。

 3月14日、衆議院で審議が始まった民法改正案の要綱には「(離婚後も父母は)子の利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければならない」という新しい条文が設けられている。この条文にある通り、二人が子の利益を考えた協力ができていたら、前述のケースにおいてもまた違った親子の形が築けたのではないだろうか。

 無用な争いを避け、両親や子ども、皆が幸せとなる枠組み、その元となる法律を国は制定するべきだ。そのためにも国民的論議が必要だと強く思う。

西牟田 靖(にしむたやすし)
ノンフィクション作家。1970年大阪府生まれ。日本の国境、共同親権などのテーマを取材する。著書に『僕の見た「大日本帝国」』、『わが子に会えない』、『子どもを連れて、逃げました。』など。

週刊新潮 2024年3月28日号掲載

特集「元子役スター『間下このみ』に“子ども連れ去り”離婚訴訟 ついに『共同親権』審議入りの理由」より

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