「厚生労働省は“生活指導省”に改称しては?」 日本初の“飲酒ガイドライン”に「年間360日ビールを飲む」ネット編集者の異論

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がん家系

 こうした連鎖が続くと酒造メーカーや飲食店・小売店の減収に繋がるし、ひいては国の酒税の減少にもつながる。新型コロナ騒動で、厚労省の通達というものがどれだけ国民に多大なる影響を与えたかを厚労省は身をもって知ったことでしょう。とにかく「健康」「命」を盾に取られると日本人はそこに従うのです。

 もう、厚労省は「生活指導省」に名称変えたらいかがですか? あるいは「人の命は地球よりも重い」の精神をいかんなく発揮した貴殿らは「大地球防衛省」と、大見得を切ってもいい。今回、厚労省は酒と大腸がん、認知症の関連性について言及しましたが、これを私の一族で考えてみます。血が繋がっている父母と父方の祖父母・伯父・叔父・伯母、母方の祖父母・叔父10人についてですが、両方の祖父母4人は亡くなっています。伯父・伯母・叔父は全員生きており、最年長は88歳の父方の伯父です。

 全員が呑兵衛です。しかし、誰一人として「がん」にも「認知症」にもなっていません。「がん家系」というものが取り沙汰されることがあります。その真偽はよく分かりませんが、少なくとも私の一族に「ロング缶1本以下」を適用させるのはQOLを下げるだけ。

がんを「不治の病」と扱い、「がん宣告」という言葉が恐怖の宣告のように扱われた時期もありました。

 しかし、私自身、人間はいつか死ぬわけだからまぁ、自殺はしないでおこうかな、スタントマンとか危険な仕事はしないようにしようかな……程度の覚悟の安全意識で生きてきました。我が一族は酒量を減らしてまで楽しくない人生を送りたいと考える者はいない。

より危険なスポーツに

 こうした時に思うのはエナジードリンク「レッドブル」が冠スポンサーを務める各種危険なスポーツです。崖の上から海にダイブしたり、高速の飛行機でチェックポイントを通過したり、MTB(自転車)で崖を駆け下りたりする。「サンデーモーニング」(TBS系)に出演していた張本勲さんが「なんでこんな危険なことするのかねぇ。なにが楽しいのかねぇ!」と毎度苦言を呈したイベントの数々でしたが、私はレッドブル関連の仕事に携わったことがあるので、その理由を説明しましょう。

 ある時、日本法人の広報業務を請け負うフリーのPRプランナーから相談をされました。それは驚きのものでした。

「中川さん、オレ、レッドブルの担当しているんですが、なんか協賛するにあたっていいイベントないですかね?」

「エナジードリンクだったらどんなスポーツイベントでもしっくりきませんか?」

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