猿之助の身柄がある日本最大の留置施設 いま同じ屋根の下にいる意外な有名人との奇縁

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なぜ留置先が原宿署なのか

 ところで、捜査や取り調べなどを行う捜査本部は目黒署にあるが、猿之助が留置されているのは原宿署である。これは当初から懸念されている自殺防止のため、最新設備の整った原宿署で留置されることになったという。

「事件直後から、猿之助さんの精神状態は極めて不安定でした。また、逃亡や証拠隠滅をはかる可能性もありました。何より、どのような事情であれ両親が亡くなっていること、そして自身に関するプライベートな情報が流出してしまったことで、再び自殺を図る可能性が懸念されていました。逮捕まで都内の病院に入院していたのも、常に目の届く場所に身柄を置くことで、そうした危険を避けるためでした」(捜査関係者)

 原宿署は老朽化に伴い、2009年3月に新庁舎となった。地下2階、地上15階で約68メートルの高さは、102ある警視庁管内の警察署で一番高い。ちなみに、地下2階には拳銃射撃場があり、一度に8人が射撃できるのも、警視庁では最大だという。旧原宿署の留置場の定員は14人だったが、現在は国内警察施設では最大級の300人。建物の4階から7階を占めている。

「署員数では最大規模の新宿署の留置場の定員が100人を少し超えるくらいなので、優に3倍はあります。隣接する渋谷・赤坂署の留置人も管理できるようにと、当初は600人規模で計画があったのですが、地元住民などの反対もあり、300人になりました。収容人数だけでなく、最新鋭の設備が整っていることでも知られており、留置場内で事故が起こることがないように配慮されています」(社会部記者)

 新庁舎になった翌月、人気アイドルグループのメンバーが泥酔し、公然わいせつ容疑で逮捕された際、留置されたのが原宿署だった。

留置場の思わぬ“同居人”

 原宿署には現在、猿之助のほかにもう一人、有名人が留置されている。6月16日に大麻取締法違反容疑で、警視庁薬物銃器対策課に逮捕された俳優の永山絢斗(34)である。

 5月に出演が発表されたばかりだった、来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」への降板を所属事務所から申し出たが、30日に公開予定だった映画「東京リベンジャーズ2血のハロウィン編-決戦-」はそのまま公開されるなど、やはり逮捕による混乱が生じている。

「でも、偶然とはいえ、少し驚いたのは、永山が逮捕された16日は、猿之助が出演して公開延期になった『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』の本来の公開日でした。永山の逮捕後、この映画の公開にあわせて放映予定だったスペシャルドラマに、永山がゲストで出演しており、ドラマ放送がお蔵入りになるのかと、報じられました。この二人が同じ所にいるのも、何かの縁でしょうか」(スポーツ紙記者)

 猿之助の事件では、まだまだ謎が多く、捜査には時間がかかると思われる。今後は同じく歌舞伎俳優で父親の四代目市川段四郎(本名・喜熨斗弘之)さんの死に関わる捜査に重点が置かれるとみられる。

デイリー新潮編集部

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