「わたしの川柳コンクール」受賞作から消えた“自虐”“揶揄” 「毒が足りない」「自虐時代の方が楽しかった」の声も 過去作を振り返り変化を考察してみた

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俺の価値

 この路線で「毒が足りないんだよ……」「自虐時代の方が楽しかった……」と嘆く節はあるだろう。だが、主催者の第一生命も次回は今回の反応を踏まえ、コンプラ上の絶妙な匙加減で投票対象となる100首を選ぶのでは。自虐系やオッサン・オジサン揶揄系は少なくなるとみているが、だが、それらを求める声もあるだろうから意図的に選ぶ可能性はある。今回、その手の川柳が投票対象だったらどうなるか。3つ考えてみた。基本的にはAI・値上げ・コロナといったところがテーマか。

 オレの価値 AI使った 5秒分

 節約で 床屋やめるも 髪はなし

 帰り道 マスク拾って 節約だ

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』等。最新刊に『よくも言ってくれたよな』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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