共同通信で「桜ういろう」とは別記者がSNSトラブルで懲戒処分 社内で「まさかもう一人いたとは…」と騒ぎに

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ほとんどの記者が「桜ういろう」だと勘違いした

 社内イントラネットに、処分対処者を匿名にした「懲戒処分の件」と題する文書があがった。

《昨年12月、職員がSNSのツイッターに開設した個人アカウントから、外部の1個人を根拠もなく誹謗中傷する内容を投稿したとして、社は職員就業規則第73条に基づき懲戒委員会を設置。懲戒委は重大な問題行為だと結論付け、答申を受けた水谷亨社長はこの職員をけん責とする懲戒処分を決定しました。

 職員のツイッターのプロフィール欄に共同通信の所属であることは記載されていませんでしたが、ツイートを読めば共同の職員であることは容易に分かる状態でした。この職員は過去にも複数回、SNSが関係したトラブルで口頭注意を受け、適正利用を約束していました。

 職員就業規則第73条は、職員が社の「ソーシャルメディアの利用に関する指針」に反する利用をしたときは懲戒処分の対象になると規定しています。職員の皆さんは指針や職員就業規則を踏まえ、公私に関わりなくSNSの適正利用に努めてください》

 これを見たほとんどの記者が、桜ういろうの件での処分だと思い込んだという。だが、一部の記者は文書のおかしな点に気づいた。

タイミングがおかしい

 ある若手記者が語る。

「桜ういろうへの処分ならば、まだ自宅待機中のはずで処分が早すぎる。同アカウントには身バレするような記載はなく、ネット民たちの解析で判明したはずなのに、処分理由に〈ツイートを読めば共同の職員であることは容易に分かる状態〉だったと書かれていた点も違和感があった。当初、桜は、彼の前職である毎日新聞記者と間違えて伝えられていたくらいなのです。だから、別の記者ではないかという話になった」(若手記者)

 それではいったい、この「第二の桜ういろう」は何者なのか。

「社内では関西に勤務している記者だと噂されていますが、詳細は不明です」

 とはいえ、処分理由には〈外部の1個人を根拠もなく誹謗中傷する内容を投稿した〉とあり、桜ういろう同様、悪質な使い方をしていたことがうかがえる。

 共同通信をめぐっては、17日、新型ロケット「H3」初号機の打ち上げ中止を発表したJAXAの記者会見で、「失敗ではない」と説明したプロジェクトマネージャーに対し、科学部次長が「それは一般に失敗といいまーす」と捨てゼリフを吐いたことでも批判を集めたばかりだ。

 桜ういろうに執拗に攻撃を受けていたナザレンコ・アンドリー氏の怒りも収まる様子がない。アカウントの情報開示請求を行うためのカンパもネット上で募っており、16日には1時間で20万円も集まったと報告。桜ういろうのツイートが午前8時から午後7時までの時間帯に集中していたことを示すデータをTwitterにアップし、《勤務時間中に3年も私に粘着と嫌がらせしていたってこと?!》《来週、データをまとめて、問い合わせさせてたいただきます。貴社の社員による名誉毀損、印象操作と住所を含む個人情報拡散に会社として加担してないと期待しています》などと、会社対しても責任を追及していく構えを見せている。

 共同通信に、桜ういろう氏と懲戒処分が出た記者について問い合わせたが、「ご質問の内容については、回答を控えさせていただきます」(総務局)との回答だった。

 悪いことは重なるというが……。

デイリー新潮編集部

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