【奥多摩バラバラ殺人】被害者は頭から爪先までガムテープでグルグル巻きにされ暴行、正座させられた…法廷で明かされた残忍すぎる手口

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「偽造カード詐欺グループ」

 2003年9月に古川さんを拉致・監禁したのち、奥多摩で殺害し、その遺体を切断して遺棄した一連の事件は、松井をトップとする「偽造カード詐欺グループ」の面々が起こしたものである。

 東京地裁(浅香竜太裁判長)で今年1月17日から開かれている公判によれば、松井らは当時、偽造カード詐欺や違法薬物の密売に関わっていた。事件の数ヶ月前に松井と知り合った紙谷被告は、自分の配下の者を詐欺の実行役として松井グループに紹介。さらに、松井グループが詐欺で得たブランド品を販売するための店を作ろうと、松井と話を進めていた。松井に次ぐ立場だったという紙谷被告は、松井からも呼び捨てではなく“紙谷さん”と呼ばれていた。

 被害者の古川さんは、事件以前に勤めていた会員制クラブでトラブルが起きた際、解決を手助けしてもらったことから松井と縁ができる。松井は古川さんが新しく飲食店を始めようとしていることを嗅ぎつけ、用心棒を買って出た。古川さんはその申し出を一旦は了承したが、のちに開店を取りやめることに。これに怒った松井は、古川さんを拉致し、数百万円の借用書を書かせた。金を工面するよう命じられた古川さんは隙を見て逃げ出している。

 殺害に至る事件の前にも、松井に拉致された経緯があったため、古川さんは当時の交際相手、そして、自分の友人とその恋人の4人で東京を離れた。

 一連の事件は、福島県郡山市のアパートに身を潜めていた古川さんを松井グループが再び拉致するところから始まるが、古川さんを呼び出すきっかけを作ったのは、他ならぬ紙谷被告だった。

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