日本中に蔓延する“SDGs疲れ”、美しい地球のための「努力」がもたらす「不都合な真実」

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公の場で言えないホンネ

 コオロギ及び昆虫料理専門店を政府&昆虫食推進NPO主導で作り、そこにカネを落としたい人が行けばいいじゃないですか。年端も行かない子供にコオロギ食は素晴らしいということを洗脳したいんですか? なんて思ってしまうわけですよ。イナゴの佃煮にしても、「やまがた」へ一緒に行った人が、「えっイナゴの佃煮ってどんな味なの?」と興味を持つため頼むケースがほとんど。脚の部分もキチンと形状が残っており「うわっ! グロい!」なんて言い、恐る恐る彼らは食べますが、感想は「あっ、意外と食べられる!」です。要するに期待値は低いのですが「食べられないものではない」程度の感想です。

 イナゴの佃煮は小エビの佃煮に食感は似ています。味はといえば、殻とタンパク質が醤油や砂糖で甘辛く煮られたものであり、お茶漬けにしてもおいしいです。しかし、最近はあまりにもメディアはコオロギ食を推しているし、SDGsアピールをしたい自治体が学校給食で提供したり、社会問題に取り組む姿勢を見せたい企業・飲食店がコオロギ関連商品やメニューを出す。しかしね、牛・豚・鶏・魚介類の方がおいしいじゃないですか。こんなことを言うと「貴様はSDGsを重視しないのか!」なんて怒られてしまうため、公の場であまり否定的なことは言えない。これも一種の「SDGs疲れ」です。

1カ月で8万円

 さて、【7.「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」】と【13.「気候変動に具体的な対策を」】に入ります。政府は2050年までに「温室効果ガスの排出実質ゼロ」を目標に定めました。そんな中、2022~2023年の冬シーズン、ツイッターでは全国から「電気代が高過ぎ!」という怨嗟の声が巻き起こりました。ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰も影響しましたが、「5人家族で1カ月の電気代が8万円だった!」などの声も。この時はSDGs的には良いイメージの「オール電化」を導入した人が「早まった!」などと書きました。

 そうです。ここは無理があったんですよ。2018年、北海道で大規模地震が発生した際に停電が起き、電子決済が使えないなどの弊害がありました。エネルギーの分散は必要です。私自身も東日本大震災発生の2011年3月11日、ガスが止まりました。ただし、電気は通じていたため、3月12日の朝食は、パックのご飯とサンマの蒲焼を電子レンジで温めて食べました。午後にはガスは復旧し、エネルギーの存在に感謝したものです。

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