保育士試験合格 タレント「つるの剛士」さんが考える「幼児教育」と「少子化対策」

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コロナ禍の中で

つるの 育児の経験もあるし、子育てについての知識もあると自負していましたから、試験を受ければ受かるだろうという、いま思えば軽い気持ちでしたね。ところが、保育士は短大か大学を卒業していないと、そもそも受験資格がないことがすぐにわかりました。僕は高卒なので、“じゃあ、しかるべき教育機関できちんと勉強しよう”、と考えて、通信教育制の短大へ入ることに。その時も、“仕事の傍らにやれるだろう”といった感覚でしたね。それが2020年の4月で、まもなくコロナ禍が本格化したんです。結果、入学と同じタイミングで芸能関係の仕事はほとんどなくなりました。

――芸能活動は制限されたが、その分、学業に打ち込めたのでは?

つるの そうなんですよ。というか、授業が始まってすぐにわかったことですが、それまで通り、芸能のお仕事をさせてもらいながら資格取得を目指すのは、とても無理でしたね。いくら通信教育制といえども、命を預かる仕事に就くための資格なので、基本的にスクーリング(校舎で授業を受けること)なんです。毎週土日は必ず学校に行き、両日とも丸一日授業が詰まっている。一日でも欠かすと単位が取れませんから。しかも、僕自身もコロナに罹ってしまって。結局、そのときは授業も出られず、卒業は半年遅れることになりましたね。

日本国憲法まで

――苦労された科目は?

つるの 学ぶことは多岐に亘るのですが、特に難しかったのは「栄養」と、「医療」関係ですね。栄養は、食材ひとつひとつの成分を学んだり、離乳食の作り方を一から勉強したりと、かなり細かく勉強します。病気についても“ここまで勉強しなきゃいけないのか!”っていうくらい学びます。あと意外だったのは、日本国憲法でして……。

――え、憲法も学ぶんですか?

つるの 必修科目が被る幼稚園教諭の免許も取ったのですが、要は幼稚園教諭って“教員免許”なんですよ。なので、教員としての一般教養が必要になる。それから、英語も苦労しましたね。卒業、資格・免許取得までに必要な単位が思った以上に多くて本当に大変でした。でも、そうした座学より何より大変で、そして楽しかったのが、教育実習ですね。

――実際に幼稚園で実習生をしたのか。

つるの 2年生の秋、具体的には2021年の10月から11月にかけての1ヵ月間、幼稚園で実習生をしています。その間は仕事を全てお休みさせていただいて。それこそ、実習先の幼稚園を自分で探すことから始まります。受け入れ先が決まったら、実習をスタートできるんです。

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