ギフテッド=天才児は誤解 大人の過度な期待がつぶす「子どもの才能」
“ギフテッドブーム”の弊害
“ギフテッドブーム”ともいえる最近、認知度が高まっていく中で「わが子はギフテッドかもしれない」と考える人も多いはず。そうなった時に親が陥りがちな間違いは何だろうか。
「やはり親としては心のどこかで『せっかく貴重な才能があるのなら、それを伸ばしてあげないと』といった責任のようなものを感じてしまいがちです。それが『こんなことも出来ないの?』といった焦りに繋がると、子どもはそれを敏感に感じ取ります」
“ブーム”の弊害があるとしたら、どんなことだろうか。
「ギフテッドが広く知られること自体はいいことだと思います。しかし、周りの大人が才能を見つけることに必死になりすぎると、子どもが楽しそうにしていることの裏に見え隠れしている才能の芽に気づけなくなってしまう。ギフテッドであってもなくても、子どもに過度の期待を押し付けるということは子どもを息苦しくさせ、時には潰してしまう可能性すらあります。大事なことは子どもの興味を尊重することです。特別な教育をと考えるよりも、子どもが安心して力を発揮できる学習環境を作ってあげることが重要です」
子どもを型にはめて可能性の芽を潰さないようにする――わが子がギフテッドか否かにかかわらず、親は肝に銘じておきたい金言である。