泣きながら抱きついた女子大生の恐ろしい復讐 46歳男性が“不倫未遂”でうつ病になったワケ

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 不倫の経験者はどれくらいいるのだろうか。「既婚者の浮気率は3割」(※1)というデータもあれば、「不倫経験率は男性が74.0%、女性が29.6%」(※2)というものもある。どこまでを不倫とするかの定義はさておき、不倫未遂となれば、経験割合はもっと増加するはずだ。

 男女問題を30年近く取材し『不倫の恋で苦しむ男たち』などの著作があるライターの亀山早苗氏が話を聞いてきた男性の中には、不倫をしたことで自責の念に苛まれるケースが少なくない。妻はもちろん、子供の存在が大きいようだ。

 では、不倫未遂に終われば罪悪感に囚われないで済むかというと、そうでもない。今回、亀山氏が取材した男性は、未遂に終わった不倫によってうつ病になってしまった。やや特異なケースではあるものの、数奇な運命に翻弄された感もあるが、浮気心が芽生えている読者にとっては襟を正すよいきっかけになるかもしれない。

(※1)既婚者の浮気率は3割超え~男女にかかわらず浮気をする人の特性とは?(荒川和久/Yahoo!ニュース 個人)
(※2)7割が不倫者なのに許さないのはおかしい(森川友義/プレジデントオンライン)

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 人生というものは、長くなればなるほど苦さと後悔が増えていくのだろうか。そのときは「この先、何があっても後悔しない決断だ」と思いながら決めて来たことが、のちに大きなしっぺ返しとなることもある。だから人生はおもしろいと言えなくもないが、だから人生は怖いと言うこともできる。

 若いころのあるできごとが20年後に大きな痛手となって戻ってきたと語る男性がいる。

 イベント関係の仕事をしている杉田遼一さん(46歳・仮名=以下同)が、社内の4年先輩である日奈子さんと結婚したのは28歳のときだった。

「つきあっていたのは1年くらいです。もっぱら日奈子さんのリードに任せていました。でもアプローチしたのは僕からです。彼女のリーダーシップに惚れ込んだので」

 遼一さんは、今も妻を「日奈子さん」と呼ぶ。敬意を抱いているから呼び捨てはできないとはっきり言った。彼女は遼一さんに仕事を一から教えてくれた「指導社員」だった。飴と鞭の使い分けがうまかったと彼は笑う。

「ようやく一通りの仕事を覚えたのは3年ほどたったころです。それでもまだまだアシスタントが務まるかどうかというレベル。同期に比べたら遅かったかもしれないけど、着実に、ときには大胆に仕事をしていくおもしろさを彼女は教えてくれました」

 長い準備期間を必要とする仕事をいくつか掛け持ちすることもあった。焦ったりあわてたりする彼を、日奈子さんはいつでもしっかり受け止めてくれた。そうやって仕事をしていくうちに「この人ともっと一緒にいたい」と思うようになったのだという。

 結婚後、彼女はその仕事ぶりを買われて別の会社に移っていった。イベント関係の仕事は体力も使うため、彼女自身が転職を望んでいたのだ。

「少し家庭のために時間を使いたいとも言ってくれた。結婚後、すぐに子どもができたので、彼女は大変だったと思います。僕は仕事が忙しい時期で、残業も出張も当たり前の世界だったのですれ違いも多かった」

 それでも仕事で培った信頼関係は崩れなかった。彼はどんなに忙しくても彼女を気遣う言葉を忘れなかったし、少しでも時間があれば家事も率先してやった。学生時代からひとり暮らしだったから、仕事を終えた帰宅後の夜中に洗濯をするのも大変だとは思わなかった。

「29歳のときに長女、2年後に次女、さらにその3年後に長男が生まれました。34歳で3人の子持ちとなって、30代はずっと子どもにまみれた生活(笑)。でも僕は子どもが大好きだから楽しかったですね」

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