泣きながら抱きついた女子大生の恐ろしい復讐 46歳男性が“不倫未遂”でうつ病になったワケ

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妻を中心にした家族

 日奈子さんとは結婚当初は生活上の意見の違いもあったが、子どもが増えるにつれてほとんどケンカをしなくなった。幼い子を3人も抱えていたら、ケンカなどしていられないのだ。

「いつでもにぎやかでしたね。次女が小学校に上がるころ、日奈子さんのお父さんが亡くなってお母さんがひとり暮らしになったんです。義兄は遠方で仕事をしていて家庭もある。こちらには戻ってこないということで、義母が家を売ってマンションを買うと言い出した。日奈子さんは『いっそ、みんなで住まない?』と言いました」

 日奈子さんがいう「みんな」には、遼一さんの両親と、離婚して2人の子を育てるシングルマザーとしてがんばっていた遼一さんの姉も含まれた。

「姉は実家近くのアパートで暮らしていました。日奈子さんと姉は同い年なので仲もよかった。それで日奈子さんは、実家の隣の土地を買い取り、そこに大きめの家を建ててみんなで住もうと言い出したんです」

 ちょっとめんどうだなと思ったのは遼一さんだけ。あとは全員一致で大家族ができあがった。日奈子さんの母は、娘以上にオープンな性格。遼一さんの両親は穏やかな性格でもめごとを嫌う。姉は気が強いが、日奈子さんの言うことは素直に聞く。姉の子どもふたりも「日奈子さん」が大好きなのだ。

「結局、誰も日奈子さんには逆らえない。かといって彼女は強制的に人に何かを押しつけるタイプではないんです。基本は『みんな自由に、好きにすればいい』と言う人。だからうちの親も義母も全財産を差し出していました(笑)」

 かくして広めの土地に大きな家が建った。さらに敷地内にプレハブ小屋が2つほど。ここは子ども部屋にしてもいいし、来客を泊めてもいい。

「うちの父は働いていたし、義母はカルチャースクールで書道を教えていました。姉の子とうちの子たちは母が一手に引き受けてくれて。それでも義母も姉も日奈子さんもなるべく早く帰るようにしていましたね。大人6人に子ども5人。ときには子ども5人が結託して大人にもの申すようなこともあって、おもしろかったですね。最初はうっとうしいこともありましたが、あれだけ人数が多いと慣れちゃうものです」

 ひとりになることができるプレハブ小屋を作った日奈子さんの慧眼にも脱帽したと彼は言う。仕事を家に持ち帰ったとき、彼は小屋にこもることもあった。

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