AED講習に“降臨”した名優 作家・石田夏穂が“迫真の演技”を振り返る

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7回目の試験に臨む班員A

 デビュー作『我が友、スミス』が第166回芥川賞候補に選ばれた新人作家の石田夏穂さん。女性たちが生きるボディビルの世界を克明に描いた著者が、AED講習でふいに出会った、“名優”とは。

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 AED(自動体外式除細動器)の講習を受けた。なるほど、正直なところ講習を受けたとて、いざという時に役立つ自信はあんまり無いが、それまで素通りしていたAEDの存在意義が、少なくとも消火器と同程度には身近になった。講習は任意の5人からなる一班を1人の教官が見る形式だった。...

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