100歳まで生きる人に共通する性格傾向、なってはいけない疾患は? 慶應大・百寿総合研究センター長が明かす

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85歳時点の生活習慣も調査

 このように、東京百寿者研究では百寿者のさまざまな特徴・傾向を抽出するのには成功したものの、ではなぜ、そのような特徴・傾向を獲得するに至ったのかは判然としませんでした。そこで、100歳になる少し前の85歳の時点での生活習慣等も調査することになったのです。

 なぜなら、百寿の方々は、かつてはいろいろな趣味や運動、社会的活動をされていたケースが多い。それが健康長寿につながっていると考えられます。

 しかし、例えば85歳までウオーキングを続けていた方でも、さすがに100歳の頃にはやめてしまっている場合がほとんどです。同時に、100歳になると程度の差はあれ認知機能は衰えていますから、85歳の頃、自分がどんな生活習慣を心掛けていたか、実践していたかを明瞭に記憶されている方も多くはありません。

枝分かれした二つの研究で分かったこと

 そこで85歳の方にアンケート調査を行い、その時点での生活習慣などを記録しておく。その後、追跡調査をすることで、結果的にどのような方が百寿者になるのかがはっきりとします。

 こうした経緯をたどって、東京百寿者研究以降、私たちは百寿者研究を「超百寿者研究」と「85歳以上の後期高齢者研究」へと枝分かれさせていきました。

 枝分かれした二つの研究から、健康長寿のお手本というべき「百寿者以上の方」は、二つのバイオマーカー(指標となる物質)において優れた数値であることが判明しました。

 まず、心臓から分泌されるホルモンの一種である「NT-proBNP」の値です。これは心不全の診断に使われる検査数値で、心臓から全身へ血液を送るポンプ機能が低下するほど多く分泌され、数値は高くなります。一般的に、加齢とともにこの数値は高くなっていくのですが、100歳の時点で測定した値を比較してみると、百寿者よりもスーパーセンチナリアンのほうが顕著に値が低かったのです。

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