6代目山口組の司組長が自宅前に姿を現したワケ 神戸山口組の井上組長への銃撃事件に関するガサ入れで

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グリーンの襟付きシャツ姿

「神戸山口組」の井上邦夫組長(73)の自宅に銃弾が撃ち込まれた事件で、兵庫県警は6月28日、6代目山口組の司忍(本名:篠田健市)組長(80)の自宅を家宅捜索した。捜査員が邸宅前に居並ぶ中、グリーンの襟付きシャツを着た司組長本人が姿を現した。この種の家宅捜索で、このような大物が自ら出てくるケースは極めて稀だとされている。今回、なぜ司組長は報道陣のカメラが待ち構える中、自ら表に出てきたのか。その意図などについて、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)に解説してもらった。

 神戸市北区鈴蘭台の井上組長の自宅への銃撃は、6月5日午後2時半ごろに起こった。6連発のリボルバー(回転式拳銃)の弾を2回入れ替え、17発も発砲した男は事件後に近くの交番に拳銃1丁を所持して出頭し、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕された。その後、建造物損壊の疑いで26日に再逮捕されている。
 
「犯人は黙秘しているようですが、6代目山口組系の組員とされており、その関係先として6代目の司忍組長の自宅(名古屋市昭和区)に兵庫県警がガサ入れをしたということです」

 と、竹垣氏。

胸板の厚さは80歳の身体には見えない

「自宅のガサ入れ程度で本人が出て行くというのは直参クラスでもないですね。極めてレアだと思います。驚いたのは胸の筋肉の盛り上がり具合ですね。胸板の厚さというのか、80歳の身体には見えませんでした。普段の義理ごとなどでカメラの前に姿を現す時には、スーツやジャケットに身を包んでいることがほとんどなのでわからなかったですね。日頃のシェイプアップ、ビルドアップの賜物でしょう。長期の懲役で服役するヤクザは筋トレに走る場合が結構ありますね」(同)

 司組長は仙台刑務所で13年、府中刑務所で5年4か月、服役している。

「ガサ入れの際にカメラの前に出て行こうというのは、思いつきではなく前もって考えていたことでしょう。健在ぶりや健康不安のなさをアピールするという狙いがあったと思います。逃げ隠れしないという見え方も、奥の院に閉じこもるようだった5代目の渡辺芳則組長(1941~2012年)とは対照的ですし、神戸山口組の井上組長とも違っています」(同)

 竹垣氏は今回のことで、4代目の竹中正久組長(1933~1985年)のことを思い出していたという。

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