呼吸も排尿もできない子を持つ母の回想 「殺してしまいたい、殺人犯になってもいい」想像とかけ離れた育児への絶望

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呼吸も排尿もできない子を持つ母が回想するあの日のこと(上)

「元気な子どもたちの世話に追われて、小言を言いながら過ごしたい――。妊娠中に思い描いたそんな夢は、一瞬にして崩れてしまったんです……」

 シューッシューッという規則的な音が部屋に響き渡る。その音は鳥のさえずりと共鳴し、大原家の生活の一部と化している。目の前に置かれた“音の源”は、およそ一般家庭ではお目にかかれない、ここ大原家の暮らしの象徴だ。“人工呼吸器”が脇に設置されたベッド。その上に、編み込みを施した髪に赤いリボンをつけた、ふくよかな女の子が横たわっている。...

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