6代目山口組が「絆會代表」をこのタイミングで狙った理由とは? トップの自宅がついに襲撃されて 

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在宅のタイミングで

 6月6日午後10時前、神戸市長田区で指定暴力団「絆會」の織田絆誠(よしのり)代表(55)の自宅兼事務所に車が突っ込んだ。その後、出頭した6代目山口組系の組員が、建造物損壊容疑で逮捕された。6代目側がこのタイミングで絆會トップを狙ったのはなぜか? 元山口組系義竜会会長で現在は暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰する竹垣悟氏が解説する。

 犯行を行った組員は織田代表宅の玄関に軽乗用車をバックさせ、門扉を壊したという。

「抗争は実は8月が多いんですよ。暑くてイライラするからというのが理由ですね。そういう意味では季節外れとも言えるわけですが、抗争といっても6代目側の一方的な攻勢になっていますね」

 と、竹垣氏。

「織田代表はこの自宅兼事務所にいたようで、当然そのタイミングを狙ってのものと思います。ここ1カ月のうちに、6代目と対立する神戸山口組の2トップの自宅も襲撃されていますから、6代目側の本気度が伝わってきます」(同)

 絆會トップが6代目側に狙われた背景について解説してもらおう。

若頭が起こした殺人未遂事件

「まずこの数年の流れをざっとまとめてみます。2017年4月、織田代表に従って神戸山口組を脱退し、任侠団体山口組(現在の絆會)の立ち上げに参加した人物に、3代目竹内組(本部・長野県松本市)の金澤茂樹組長(現在は絆會若頭)がいます。しかし、その後、4代目竹内組を継承した宮下聡組長が一部の仲間を引き連れ、2020年9月に絆會から6代目山口組の3次団体、3代目高山組に移籍することになったのです」(同)

 この竹内組は絆會の中でもことに武闘派と知られ、金澤絆會若頭は織田代表の一番の腹心とされる。

「金澤若頭は宮下組長に対し、絆會に残るように説得を続けたものの不調に終わった。それどころか兄貴分である金澤若頭が弟分の宮下組長に発砲するに至ったということでした」(同)

 この発砲事件が起こったのは2020年9月のこと。金澤若頭はすぐに出頭すると見られたが、そのまま行方をくらまし、現在も逃亡中とされる。長野、愛知両県警の合同捜査本部は殺人未遂容疑で全国に指名手配をしている。

「宮下組長の“移籍先”である3代目高山組トップの南正毅組長は、6代目山口組の司忍組長の実の甥っ子。高山組の創設者はむろん6代目の高山清司若頭です」(同)

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