日本医師会・中川会長「不出馬」の裏側 すしデート報道に医師会内でも「この会長で大丈夫か」

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 日本医師会トップの中川俊男氏(70)は、今年6月の会長選への出馬を断念すると突如発表した。対立候補の登場を見て、「医師会の分断を避けるため」と麗々しい理由を口にしたが、現実は“身から出たサビ”で行き場を失ったに過ぎない。

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 中川氏の出馬断念の報せに関係者が騒然となったのは5月20日。きっかけは同日のデイリー新潮による報道だった。再選を目指すとしていた中川氏。だが、

〈前言撤回で不出馬へ…〉

 とタイトルにある記事を見て、メディア各社は後追い取材を開始。騒ぎの広がりに中川氏は23日、会見を開くことを余儀なくされ、

「組織の分断を避けたい」

 と、2選を諦めたワケを公に語ったのである。

 日医に詳しいジャーナリストの辰濃哲郎氏は言う。

「たしかにその時点で現職の常任理事が立候補の意向を固めており、中川氏も出るとなると、組織に亀裂が生じたでしょう。日医は夏の参院選で自見英子(はなこ)元厚労政務官を組織内候補として何としても勝たせねばならず、団結が不可欠という事情はありました」

「中川じゃダメ」という判断

 そこで当然の疑問が生じる。続投を明言する中川氏に、なぜ有力な対抗馬が現れたのか。結論を言えば、

「中川じゃダメ」

 との判断が、ほぼ日医の総意となったのがその理由。ケチのつき始めは2021年5月、本誌(「週刊新潮」)報道が世に出たことだ。

 中川氏は20年6月、日医会長に就任、上陸間もない新型コロナの感染対策に関与する重責を帯びた。早速、定例会見の場において、

「3密を避けるように」

「不要不急の外出を避けるように」

「身近な人と一緒にいるときもマスク着用の徹底を」

 と、しつこいほど呼号するのが常なる光景となった。

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