日本医師会・中川会長「不出馬」の裏側 すしデート報道に医師会内でも「この会長で大丈夫か」

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女性とすしデート

 ところが20年8月、中川氏は日医会館での仕事を終えた帰り、自宅へは戻らず、東京・中央区の高級すし店へと向かう。「我慢のお盆休み」を国民に訴えた中川氏その人が、店のカウンター席でシャンパンを手に料理を楽しむ様子を本誌はキャッチ。現場の写真とともに報じたのである。

 問題は、まだあった。

 中川氏は一人ではなかった。隣席には40代と思しきショートヘアの女性が――。

「彼女は日医総合政策研究機構の研究員で、当時すでに10年以上も中川氏と親しくしていた。中川氏は彼女の給料を上げるようロビー活動を行ったことも。その距離の近さを心配する人たちもいた」(日医関係者)

 二人はノーマスクだった。「身近な人と一緒」の場面だろうと着用を求めていたのに、だ。

会見のたびに「この会長で大丈夫なのか」

 いつもは自信満々の態で「自粛を」と連呼する中川氏も、定例会見で会食の件を報道陣に問われると、逃げるように途中退席。

「週刊新潮の記事も触れたように、21年4月には自見議員のパーティーに発起人として出席。まん延防止等重点措置の期間中だっただけに、その言行不一致ぶりには誰もが呆れた」(同)

 付言すれば女性とすしに舌鼓を打っていた当時、中川氏は「感染拡大の一因となりうる業種」に「強制力のある命令ができるようにすべき」と唱えてさえいた。

 毎日新聞(5月22日付)はこう書く。

〈私的な会食をしていることが週刊誌で明らかになるなど(中略)批判が高まり、「会見のたびにこの会長で大丈夫なのか、という声が医師会内でも増えていった」(地方医師会の幹部)〉

 組織を守る? 勝ち目がなく、己が体面を守ろうとしただけではなかったか。

週刊新潮 2022年6月2日号掲載

ワイド特集「シン・人間喜劇」より

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