スマホはウクライナに筒抜け、タイヤは中国製、携行食の横流し…ロシア軍のグダグダ過ぎる内情とは

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20年前の食料を補給

「軍事用タイヤの生産には、高い技術力が要求されます。ミシュランの独壇場と言ってよく、ブリヂストンですら数年前までは後塵を拝していたほどです。ロシアに至っては国産化できる技術力はなく、予算も乏しいため、中国製タイヤを使っているのでしょう。その結果、進軍に支障をきたし、大渋滞が起きた映像は世界中に配信されました」(同・軍事ジャーナリスト)

 ロシア軍は技術力が脆弱な上、内部では汚職が横行している。予算の横領や物品の横流しは、日常茶飯事だという。

 東洋経済ONLINEは3月12日、「ウクライナ侵攻で露呈『ロシア軍』驚くべき脆弱さ 携行するのは20年前に期限が切れた食品」との記事を配信した。ニューヨークタイムズの記事を翻訳したものだ。

《ロシア兵の士気は低く、燃料不足や食料不足にも悩まされている。アメリカをはじめとする西側の当局者によると、一部の部隊はウクライナ国境を越えるときに2002年に期限切れとなったMRE(携行食)をあてがわれていた》

 MREは米軍製の総称であり、一般的には戦闘糧食と呼ぶ。20年前に賞味期限が切れた戦闘糧食を渡されたというのは衝撃的だ。もちろんロシア軍の補給システムに問題があるのは明らかだが、根本的な要因として「横流し」の問題があるという。

私腹を肥やす関係者

「世界各国の軍隊は、戦闘糧食の賞味期限が近づくと放出するため、専門業者がインターネットなどで販売しています。ロシア軍の戦闘糧食も出品されており、食べたことのある軍事マニアはたくさんいます」(同・軍事ジャーナリスト)

 ネット通販では、今でもロシア軍の戦闘糧食は販売されている。一方で、最前線の兵士に手渡されたのは、2002年が賞味期限の戦闘糧食だった。この事実が意味するのは……。

「恐らく、賞味期限が近づいたものを放出しているだけでなく、本来は備蓄しておかなければならない戦闘糧食を横流ししていたのでしょう。ウクライナ侵攻が始まっても横流しが止まらないため、20年前の戦闘糧食を最前線に送らざるを得ない状況になっているのではないでしょうか」(同・軍事ジャーナリスト)

 デイリー新潮は4月9日、「ロシア軍の戦車は弱すぎで話にならない…なぜウクライナ軍のミサイルにやられまくったのか」という記事を配信。この中で、戦車を守る「爆発反応装甲」が全く役に立っていないことを指摘した。

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