核ミサイルを発射すれば「ベルリンまで106秒」 ロシアの“脅し”…核が使用される条件とは?

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拷問で足の指を全て…

 人間が人間を強制的に収容、選別して殺害する。そんなおぞましい事態がこの現代に再び出来しようとは、誰が想像できただろうか。

「ナチスの時もそうでしたが、国家を統合して戦争に向かわせるためには大義名分が必要です。そこに行けば土地が与えられるといった収奪的理由ではなく、自分たちを脅かす恐ろしい敵、それがナチ化したウクライナ人だ、というようなレトリックが非常によく効くのです」(同)

 選別収容所では何が行われているのか。4月25日、英BBCニュースが紹介したのは、マリウポリ郊外に設営された収容所に一時収監された人物の証言である。

〈高齢者は、マットレスや毛布もなしに、廊下に寝ていたとOlenaは言う。何千人もの人々に対してトイレが一つ、シンクが一つしかなかった。赤痢がすぐに広がり始めた。「身体を洗って清潔にすることなど不可能で、臭いもものすごくひどかった」〉

 BBCは4月29日にも収容所での拷問について報じている。その生還者、〈ニキータ〉さんはロシア軍による拷問で足の指を全て失ったという。

〈ニキータさんの指の関節には最近できた傷がある。ロシア人たちがレンチで指の関節を締めつけ、皮膚が裂けるまで回したためにできたものだ〉

21本のバラ

 以下は、ウクライナ軍が盗聴して公開した「ロシア兵と母親の会話」。それが伝えるのは、拷問の凄絶さだ。

息子「FSB(ロシア連邦保安庁)の職員が捕虜を拷問した。リトルローズって知ってる?」

「いいえ」

息子「男性の体に21本のバラを生やすんだ。20本の指とペニスだよ。ごめんね」

「いいわよ」

息子「バラの花が開くのを見たことある?」

「あるわ」

息子「(それと)同じだよ。肉がついた皮膚を切りとる。全ての指を切る。そして、あとでそこ(ペニス)をやるの。これを男の体の21本のバラっていうんだ」

 このやり取りをツイッター上で紹介した人物は、最後にこう記している。

〈これは、確立された国家的に組織されたシステムなのだ。一人や二人のサディストの「過剰な」行為ではない。チェチェンからシリアまでの今までの多くの拷問キャンプと同様に、FSBの秘密警察によって組織されているのだ〉

 大木氏が言う。

「これは私自身深く反省するところではあるのですが、非戦闘員の大量殺りくなどの残虐行為はシリアでも行われていたことなのです。ウクライナで行われていることが許せない、というのなら、シリアで悪事を働いた時に声を上げるべきだったと思います」

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