金沢・女性殺人未遂事件、被害者の夫はビジュアル系バンドのメンバー 容疑者が過去に起こしたストーカートラブル

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気がかりな夫婦関係

 佐藤容疑者は職場の同僚の紹介で理容師をしている現在の夫と出会い、結婚。山下さんが同じ施設で働き始めるのは、その2~3年後のことだ。

「私が聞いているところでは、佐藤と山下さんは仲が良いとも悪いとも言えない関係性だったそうです」

 と、佐藤容疑者の知人は言う。

「夜勤のみの勤務だった山下さんは施設では気さくな若者、お調子者といった感じで、バンド活動をしていることは施設の職員も知っていたけど、みんな、あくまでも趣味の範囲で音楽をやっているんだと思っていたそうです。山下さんの女性関係で浮ついた話も聞いたことはありません」

 ただし、この知人は“気がかりなこと”として佐藤容疑者の夫婦関係をあげる。

「彼女は地元の保育園に子供を預けており、元々は旦那さんも保育園の行事には参加していたそうです。しかし去年から彼女一人だけで参加するようになって、シングルマザーでない限り行事に旦那さんが来ないということはないので、保護者の間では、佐藤のところの夫婦関係がうまくいってないんじゃないか、という臆測が広がっていました」

 その原因こそ山下さんとの“関係”だったのか。

過去にストーカートラブルが

 二人が働く介護施設を含む事業グループの代表者(前出)はこう明かす。

「介護施設の社長は事件後、職員らに対して聞き取り調査を行っています。“佐藤と山下さんは交際していたのか”と聞いて回ったところ、二人の不倫関係については誰も知らず、“まさかあり得ないでしょ”という感じだった、と聞いています」

 ただし、“怪しい”と感じていた職員もいたようで、

「施設の職員からは、“夜勤シフトで山下さんと佐藤が一緒になることが多く、露骨で気持ち悪かった”との声が上がっていたそうです」(前出・佐藤容疑者の知人)

 無論、介護施設の社長は山下さん本人に対しても聞き取りを行っている。しかし、

「山下さんは佐藤との関係についてあやふやな言い方をしているようです」

 と、グループ代表者。

「気の弱い山下さんは社長が質問するだけで萎縮してしまうようで、“お前、不倫していないよな”と聞けば“はい”と言うし、“不倫しただろ”と聞いても“はい”と答えてしまう。そういう性格らしいので、社長の聞き取りだけでは真相は分からないかもしれない、ということでした」

 ただし、真相に迫るためのヒントはある。

「社長による事件後の調査で、佐藤が以前、ストーカートラブルを起こしていたことが分かったのです。10年くらい前のことで、被害者は、彼女が以前働いていた職場の男性。手も握ったこともないのに、勘違いしてストーカー行為に及んだ、とのことです。その時は当時勤めていた会社の直属の上司が厳しく注意したことで収まったようですが……」(同)

 佐藤容疑者の夫は事件後、すぐに荷物をまとめて2人の子供を連れて家を出て行った。彼女が振るった凶刃は、自らの家族関係をも切り裂いてしまったのか。

週刊新潮 2022年4月28日号掲載

特集「『金沢・女性殺人未遂』ビジュアル系バンドの『被害者夫』と『容疑の女』危険なふたり」より

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