「ウクライナ軍も裁かれるべき」と言う鳩山由紀夫氏 いま振り返るロシアの「クリミア併合」を絶賛していた原罪

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 ウクライナ侵攻問題で、鳩山由紀夫元首相(75)は徹頭徹尾、ロシアを擁護するつもりらしい。“非常識”な発言を、多くのメディアが記事にしている。

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 何しろ、あだ名は「宇宙人」だ。我々の常識は通じない。その発言内容を紹介しても無意味だろう。

 そこで、鳩山氏の的外れな発言を伝える記事から、見出しだけを引用する。

◆鳩山由紀夫元首相がゼレンスキー大統領を批判 「親露派住民を…虐殺までしてきたことを悔い改めるべきだ」(中日スポーツ電子版・3月1日)

◆「ウクライナは親露派住民を虐殺」“真偽不明”情報を流す鳩山元首相に批判続出(女性自身電子版・3月1日)

◆鳩山由紀夫氏、ゼレンスキー大統領に疑問「なぜ外交努力しなかった」(デイリースポーツ・3月23日)

◆鳩山元首相がロシアだけじゃなくウクライナ軍も米軍も日本軍も「裁かれるべき」(東スポWeb・4月5日)

 こうした報道から、鳩山氏が“ロシアびいき”なのは分かった。とはいえ、その理由となると理解に苦しむ。担当記者が言う。

「鳩山さんがロシアに甘いのは、彼の祖父である鳩山一郎さん(1883~1959)がソ連と国交を回復したことが大きいのではないでしょうか。1956年、つまり昭和31年、当時、首相だった鳩山一郎さんは、日ソ共同宣言に調印しました。これで日本とソ連の国交は回復し、外交は正常化したのです」

ロシアと鳩山家の深い関係

 ただし、日ソ共同宣言の調印により、北方領土の問題が先送りになってしまった。この稿では本題ではないにしても、重要な点だ。鳩山家に詳しい関係者が言う。

「ロシア人は非常に義理堅いところがあります。鳩山一郎さんが日ソ共同宣言に調印したという“恩”を忘れることはなく、国交回復50周年となる2006年に、一郎さんの銅像を寄贈しました」

 鳩山会館の公式サイトには、「鳩山一郎記念像について」というタイトルで、経緯が記載されている。興味のある方は閲覧いただきたい。

「また、鳩山由紀夫さんの長男である鳩山紀一郎さん(45)は、筑波大附属駒場高校から東京大学の工学部を経て、同大の大学院に進みました。その後、モスクワ大学経営管理学部の客員講師を務めたことがあります。更に、由紀夫さんの弟である鳩山邦夫さん(1948~2016)は、日本・ロシア協会の会長を務めていました。鳩山家とロシアの関係は密接で深いのです」(同・関係者)

 いくら世話になっているからといっても、もしロシアに問題があれば批判すべきだろう。いや、真のロシア通なら、そうするに違いない。

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