「ウクライナ軍も裁かれるべき」と言う鳩山由紀夫氏 いま振り返るロシアの「クリミア併合」を絶賛していた原罪

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ウクライナ擾乱

 ところが、である。どうやら鳩山由紀夫氏はロシアのことなら何でも擁護するようなのだ。これならロシア通どころか、ただの“使いっ走り”に過ぎない。

 鳩山氏が極めて問題のある発言を行ったことは、歴史の審判によって明らかだ。その“原罪”をご紹介しよう。

 週刊新潮は2015年の3月26日号で、「クリミア訪問『鳩山由紀夫』元総理への大ブーイング」との記事を掲載した。

「2014年2月に起きたロシアによるクリミア侵攻と編入は、現在のウクライナ侵攻の原点とも言えるべき内容です。ロシアはウクライナ領だったクリミア半島の一部に軍隊を送って実効支配。傀儡政権を樹立してしまったのです」(前出の記者)

 クリミア侵攻については、もう少し説明が必要だろう。これは同じ2014年2月に発生した「ウクライナ騒乱」が大きな影響を与えている。

「当時のウクライナは親ロ派政権で、汚職や経済停滞という問題を抱えていました。打開策としてEU(欧州連合)加盟を模索しますが、最終的に政権は加盟を諦めます。これで反政府デモが激化し、親ロ派の大統領だったヴィクトル・ヤヌコーヴィチ氏(71)は失脚。ロシアに亡命せざるを得なくなってしまいました」(同・記者)

制裁を無視した鳩山氏

 ロシアにとってウクライナは、文字通りの隣国だ。西欧への接近は、自分たちの喉元にナイフを突きつけられるに等しい。

「そこでウラジーミル・プーチン大統領(69)は、クリミア半島に侵攻しました。半島の南端を占拠し、ここに親ロ派のクリミア自治共和国を樹立しました。この成功体験からウクライナ東部でも親ロ派勢力が活動を活発化させ、2021年にはドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国という2つの“国家”をロシアは承認しました」

 ロシアのクリミア侵攻は、ウクライナ侵攻の原点だということがよく分かる。歴史の審判という観点からは、クリミア侵攻を擁護したという“過去”は、ウクライナ侵攻を擁護することと同義だと言っていい。

 そもそも当時の国際社会は、ロシアのクリミア侵攻に異議を唱え、制裁を科していたのだ。にもかかわらず、鳩山由紀夫氏はロシアを擁護した。週刊新潮の報道を改めてご紹介しよう。

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