神戸山口組「井上組長」が語った噂話への回答と超大国・6代目山口組に睨まれた組織としての対抗戦略

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カタがついたとは全く思っていない

 もっとも、親に背く「逆縁」という禁じ手を使ってまで2015年に組織を飛び出し、その正当性を訴えてきた7年余だったが、そうまでして作りあげた組織は今や500人。6代目側が4000人では「カタがついた」と言われても仕方がなく、「自分1人になってしまう可能性」もはらんでいるのではないだろうか。

「組を割って出たことに後悔はなく、井上組長自身、カタがついたとは全く思っていません。近いうちに若手を直参(直系の組長)に引き上げるプランもあるようです。超大国に睨まれた小国として、どう闘うかを常に考えているとでも言いましょうか」(前出・竹垣氏)

 とはいえ、ウクライナのように世界から武器や防弾チョッキが届くわけでもなく、抗戦できるほどの兵隊(組員)がいるわけでもなく、そもそも世間は味方してくれるどころか厳しい視線ばかり投げかけてくる……といった状況ではあるのだが。

「6代目と対峙すると同時に、本物の国の方の包囲網との闘いもありますね。警察側は6代目の弱体化が一番のテーマでしょうから、その中で”小さな国”としてベストの選択をしていこうという意思はとても感じました」(同)

特定抗争指定暴力団については?

 ところで、国の包囲網ということなら、神戸は6代目と同じように、特定抗争指定暴力団に指定されている。5人以上で集まることが禁じられるなどの規制がかけられているわけだが、そのあたりに窮屈さは感じていないのだろうか。

「泣き言は伝わってこないですね。6代目側も同じルールで闘っているわけですし、窮状を嘆いても詮(せん)ないということなんでしょう。24時間警察が警備体制を敷いているようですが、自宅に軟禁されているわけではなく移動の自由はありますし、何より長い年月の懲役で培われた忍耐力があるということです」(同)

 いずれにせよ我慢の時が続きそうだ。

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