高校中退の相川七瀬が語る「47歳の女子大生生活」 40代で大学受験に挑戦…「こんなに大変だとは!」

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「事前通告制度」

 移動中や待ち時間などでも、ずっとオンラインの講義を聴き返したり、テキストを読んだりしています。こうした勉強法は実はとても有益で、大人が学び直しをするには、この「隙間時間」の有効活用がひとつのポイントになるかもしれません。私は、いくら忙しくても、子どもの勉強を見てあげる時間は削りたくないと思い、子どもが帰ってくるまでを自分の勉強の時間として線を引きました。子どもたちが帰ってきたら「お母さんをやる」ためにも、この隙間時間を非常に大切にしています。

 そうはいっても、自分の勉強が山場にさしかかると、どうしても子どものために時間を割けないことが出てきます。私の場合は、勉強が忙しくなる時期と仕事であるコンサートが重なってしまうので、より精神的にも肉体的にも追い込まれる。そういう時は「事前通告制度」を利用しています。

「これから1週間は、ママは忙しくて、どうにもなりません」

 前もってこう宣言しておくんです。

「だから、『明日の朝までに学校に持っていく雑巾を用意して』とか、『今すぐ』はなしです。3日前までに言ってください」

 そう伝えておくと、子どもたちも気を遣ってくれて、事前に言ってくれるようになりました。

強みは「経験」

 どんなに精神的、肉体的にキツくても乗り越えていけるのは、もしかしたら「若い頃の経験」があるからかもしれません。20歳でデビューし、たくさんの新しい経験や仕事をさせてもらったことで精神力がついたのだと思います。自分で「できない!  無理だ!」と思っていてもできるようになる。コンサートひとつでもそうです。大勢の人の前では歌えないと思っていても、いざその場に出ていくと歌えた。その体験が支えになっています。

 また、大人になったおかげで、心が折れそうになっても自分をどうやってリカバリーさせればいいか分かっている。年齢を重ねてからの学び直しの強みは、まさにこの「経験」なのかもしれません。

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